今日の新聞もニュースも,小学校からに英語の授業を導入すると言っていますね。どうなるのでしょうか。
今,NHKのラジオを聴いていたら,小学校への英語導入に反対する人の話が出ていました。まず,日本語をしっかり教えるべきだ。という内容でした。(フムフム)さらに,1週間に二十数時間しかない授業時間では,英語を教えることはできないと・・・。
英語教育導入に積極的な人は,小さいときから(ネイティブスピーカーの)英語に触れることで,英語が話せる国際人になれるのではないか。という意見が多かったようです。確かに,私はBとVやLとRの聞き取りが苦手です。
英語の発音に触れさせるのならば,NHKの「えいごリアン」を見せてもいいかもしれないですね。ある方の講演を聞いたときに,英語習得には時間がかかるというお話をされていました。赤ちゃんが初めて言葉を話すまでに1年かかるとすると,話す前に1日10時間日本語を聞くとして,生まれてから,なんと3650時間の聞き取りをしているのだということでした。産まれる前にお母さんのおなかの中でも言葉を聞いているそうですから,4~5000時間の聞き取りは軽くこなしていることになります。それで,やっと出てくる言葉が「ママ」程度です。
さて,一週間に1時間の英語の授業だと,1年間に40回程度ですから,45分×40回=1800分=30時間ですね。このペースでは,英語を話すまでに150年かかってしまいます。中学校以上では授業時間数が増えるので,100年もかかることはないでしょうが,それでも日本語に比べて圧倒的に時間が足りません。学校の授業だけで英語が話せるようになるには,相当な努力が必要でしょう。
ちなみにHorryは,中学校,高等学校,大学と英語を習ったわけですが,まともに英会話をすることができません。しかし,たった3年間の海外勤務でイタリア語の基本会話くらいは習得することができました。(文法はめちゃくちゃですが)ちなみに,イタリアでは,いわゆる観光客対象のブランド店以外では,ほとんど英語が通じません。毎日緊張感の中で話をする経験,自分の意思を伝える手段としての言葉は,伝えようという意思がなければ習得は難しいと思います。
Horryの海外勤務経験から言えることは,外国のことを知りたければ,まず日本のことを知れ!ということです。日本の文化,歴史,宗教観,そんなものもしらないのに,外国のことが十分に理解できるはずはありません。また,言葉を超えたコミュニケーションが取れるような,人間的な表現力(こんな言葉はないけど)が必要だと思います。「伝えたい!」という気持ちがあれば,人間は何とか工夫できるものだと思いますから。
いずれにしろ,学習指導要領に書かれたら,我々は指導しなければなりません。「読み・書き・計算・コンピュータ」に英語まで加わるのですから,教材研究に気合いを入れなければ!
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