トリノオリンピック開会式
早朝からトリノオリンピックの開会式を見た。時間にルーズだと言われるイタリア人だが,北イタリアの人は特にしっかりしていて,計算されつくした舞台演出であった。
勝利の門(?)を作るあたり,凱旋門を作りまくったローマ帝国の流れを受け継いでいるだけのことはある。選手の入場も,懐かしい曲(誰にとってだか不明だが)に乗って,「イタリアだよね?」と思わせる演出であった。
アトラクションも,平和の象徴(サンピエトロ大聖堂のシンボル?)の鳩を人間が作ったり,オノ・ヨーコが登場したり・・・。Ferrariの登場には思わず拍手してしまった。最後をパバロッティで閉める演出も素晴らしかったし・・・。
ただ一つ残念なのは,選手入場の後半に流れた「Young Man」である。ビレッジ・ピープルの曲である。カトリックの総本山であるバチカン市国を抱えるイタリアには,キリスト教徒が多い。この曲には,参加した西欧諸国の選手も含めて,大いに盛り上がった。しかし,イスラム教の預言者の漫画で大きな騒ぎになっている時に,キリスト教徒限定の曲を流すのはいかがなものか。
YMCAとは,「財団法人 日本YMCA同盟」のホームページによると,Young Men's Christian Associationの頭文字を並べたものである。日本語では「キリスト教青年会」と言うらしい。「Young Man」というのは,若きキリスト教徒に向けた歌なのである。八百万の神のいる日本人には理解できにくいことだが,外国では宗教は大変大きな影響力を持っているのである。(表面上何もなかったように流れていたが・・・)
オリンピックは平和の祭典である。オリンピック期間中だけでなく,これから先も,世界中の国々が,戦争のない平和な暮らしができるようになるといいと思う。
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