「おおか」と「なから」
群馬弁は,意外にわかりやすい方言だと思う。しかし,程度を表す「おおか」や「なから」は,他県の方にはわかりにくいのではないだろうか。
「おおか」は「おおか腹がいてえんで,学校を早引きしたんさ。」のように使う。標準語に訳すと「あまりにも」「たいへん」「とても」というニュアンスだろうか。語源は「多く」だと思うが定かではない。ただ単に強調するのではなく,行き過ぎているという意識が強い。だから,「あの店にいた女の子,おおかきれいだったんで,声もかけられなかったよ。」となる。
「なから」は,漢字で書くと「中ら」なのだろうか。「今日はなからいい天気だいね。」や「このラーメンはなからうまいね。」という感じで使う。「なから」を使うと,「けっこう」「本当に」というニュアンスになる。単に「このラーメンはうまい。」と言うよりは,感心している気持ちを表現できていると感じるのである。
とは言うものの,今の若者はこんな言葉は使わないだろう。この表現って,上州人の繊細さを表すようで好きなんだけどな。
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