「はあ」
勝手に始めた群馬弁講座。今回は,「はあ」です。
仕事も一段落し「さあ,帰ろうか!」と誘う時などに出てくるのが「はあ」です。「はあ,けえるんべ。」一部では「はあ,けえんべ。」と言うこともあります。この場合の「はあ」は,『そろそろ』と言い換えることができますね。
また「はあ,できたんかい。」「はあ,こんな時間だ。」という使い方もあります。この場合は『もう』という意味になります。
語源は『はや』だと思います。「仰げば尊し」に出てきますよね。「♪はや~」(これ以上書くと著作権法に引っかかるかな?)
方言は,都(京都)から離れた方が難しい言葉になるような気がします。これは,昔の言葉が残っていると考えることはできないでしょうか。今ほど情報手段の発達していなかった時代には,言葉が広まるのに時間がかかったはずです。都で生まれた言葉が広まるうちに変化していったのではないでしょうか。
群馬弁は,「空っ風」の影響が大きい言葉です。赤城から吹き降ろす赤城颪(おろし)の中で,畑仕事をしながらコミュニケーションをとるには,優しく言ったって聞こえません。語尾をはっきり「~だんべ!」と言わなければならなかったのでしょう。
それに対して,優しい印象を受ける東北弁は,雪に閉ざされた家の中で話す言葉なんですね。寒い冬に囲炉裏を囲んで話すには,群馬弁は強すぎます。きっと大喧嘩になるでしょう。群馬県人同士の方言の会話を聞いた他県の方が,喧嘩をしていると勘違いしたというのは有名な話ですよね。
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