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2006-04-02

養蚕に関する言葉

 その昔,群馬県では養蚕が盛んでした。蚕を飼育して繭を作らせ,それから生糸を作るのです。富岡市では,官営製糸場の建物を世界遺産に登録しようという運動もおこっています。今回は,そんな養蚕に関する言葉を集めてみました。

「お子さま」
 「お子さま」とは,蚕のことです。真っ白なイモムシを「お子さま」と呼びます。養蚕農家では,2階を中心に,家の中で一番良い場所を「お子さま」の飼育に使います。蚕をとても大切にしていたのがわかると思います。

「どどめ」
 桑の実のことを指す言葉です。蚕のえさとなるのは桑の葉ですが,桑の木には,実もなります。木苺のような葡萄のような紫色の実です。子どもの頃は,口の周りを紫色に染めながら食べたものです。なぜ「どどめ」なのかというと,桑の木は根をよく張るので,畑の土が流れるのを防ぐために植えられていたのです。「土」を「止める」ので「土止め」ですね。桑畑は上州名物の雷様にも嫌われていたようで,雷が鳴ると「くわばらくわばら」というおまじないを言う人もいますね。

「ずう」
 蚕が十分に成長して繭を作る頃になると,白かった体が透き通ってきます。こうなった蚕を利根沼田地方では「ずう」と呼んでいました。「ずう」は「まぶし」と呼ばれる繭作りの場に移されます。これを「かいこあげ」と言います。「まぶし」の中で蚕は糸を吐き,繭を作るのです。

 繭ができると,養蚕の仕事は終わりです。その繭を「まぶし」からはずして売るわけです。集められた繭は大きな釜で茹でられます。しばらくすると,蚕が最初に糸を吐いたところからほぐれてきます。これを数本集めて糸を作っていくわけです。機械化された工場では,これがいくつも並んでいたんですね。工女と呼ばれる女の人が機械の操作をしていました。(詳細は「ああ野麦峠」をご覧下さい)
 うちの実家の近所には,自宅でこの作業をしているおばあさんがいました。おばあさんは,繭の中から出てくる茹で上がった蛹を食べていました。おいしいのでしょうか?

 今群馬県では,アジア各地の生糸が安価で出回るために,養蚕が衰退しています。桑畑も少なくなってしまいました。今日聞いた話では,「桑畑がなくなってから,風で舞い上がる土ぼこりが多くなった。」ということでした。こんなところにも「どどめ」は役立っていたのですね。

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コメント

こんばんは~!!!
『くわばらくわばら』は、菅原道真のたたりで災いが多発していたが、道真の領地である桑原にだけは雷が落ちることがなかったので、このように言われるようになったそうな。
            ( 中学歴史資料集より)

 ボランティアは引き継いだ!と思っているHorryです。(^_^)v
 菅原道真ですか。「東風吹かば・・・」の人ですよね。天神さん。歴史も勉強しないといかんですね。がんばります!
 ちなみに,地震が起こったときには,竹やぶに逃げれば比較的安全だとか・・・。

竹やぶ?
   何ゆえ?|:3ミ

 子機の登場か・・・。恐るべし193号!(^v^)
 さて,地震と竹やぶの関係ですが,竹は地下茎が張り巡らされているので,地割れの心配がないんです。それから,普通の木とは違って竹はしなやかですから,地震の振動で折れてしまうこともありません。そんなわけで,Horryが幼い頃に起こった新潟地震(新潟県中部地震ではありません)では,母と祖母に連れられて,家の前の竹やぶに避難したんだとか・・・。(まったく記憶はないのですが・・・)
 それから,耐震基準を満たしていないかもしれない古い木造家屋で地震に遭った場合,トイレに逃げると比較的安全だそうです。トイレは,狭いスペースに柱がたくさん立っていますからね。
 何だか,災害スレの様相を呈してきました。

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